なぜ塩唐揚げなのか
外さないから難しい
初めて入った定食屋さんで、メニューに迷ったらとりあえず頼むものがあります。それが唐揚げ定食。唐揚げって、醤油や塩、ニンニクや生姜が効いたものから、甘辛いタレがかかったものまで種類が豊富。だけど、どんな唐揚げも基本美味しい。考えてみれば、美味しくない唐揚げって食べたことがないかもしれません。だから無意識のうちに、初めてのお店では"外さない"唐揚げを選んでいたのだと思います。そんなオールマイティな唐揚げをジョイフルで開発するとなったとき、一番頭を悩ませたのが「どんな唐揚げにするか」を決めること。どんな唐揚げも美味しい、だから難しいのです。
塩一本勝負
どんな唐揚げにするか。それは、ジョイフルが唐揚げを開発する意味にもつながります。ジョイフルが目指すのは、毎日の食卓に上がってくるような食事。だけど、本当に家庭で食べている味は、わざわざジョイフルに行ってまで食べる必要はありません。さらに唐揚げの味付けは、醤油、にんにく、生姜など、地域性や文化が色濃く反映されます。九州の甘口、関東の濃口、東北のにんにく強め…好みは千差万別。では、8割の人たちに「おいしい」と言ってもらえる、ジョイフルにしか出せない唐揚げとは何か。開発チームが出した答えは、"塩味"でした。
塩唐揚げのジレンマ
塩唐揚げに使う塩は、ただ味をつけるだけではありません。鶏肉の旨みを引き出し、衣の香ばしさを際立たせる、いわば味の要です。粒の大きさや溶け方、味のキレで仕上がりは変わります。塩の量や味付け時間を変え、何度も試作を重ねて理想のバランスを追い求めました。さらに健康志向の高まりに応え、塩分を約5%削減。それでもご飯のおかずとして満足できる味を守るため、試作を繰り返しました。減らしすぎれば物足りない、増やしすぎれば健康に寄り添えない。その葛藤の先に、ジョイフルらしい"毎日の食卓にふさわしい塩唐揚げ"が生まれました。
極まる衣
味を決めるもう一つの要が、衣です。カリっとジューシーに仕上げることが美味しい唐揚げの定義でもあります。小麦粉とのブレンドも試しましたが、どうしても重さが出てしまいました。塩唐揚げに必要なのは、軽やかさと香ばしさ。だから、片栗粉だけで勝負することにしました。そして、忘れてはいけないのが油切りの時間。この数分間が、衣の運命を決めると言っても過言ではありません。長すぎれば冷める、短すぎれば油っぽい。私たちはその黄金バランス時間を見つけました。仕上げの軽やかさは、この見えないひと手間から生まれるのです。
めざすは"冷めても美味しい"
ジョイフルの塩唐揚げ定食は、500円台という驚かれる価格です。その裏には、自社工場での生産、原料確保、工場オペレーションの確立、配送ルートの最適化など、味わい以外にいくつもの工夫が隠れています。さらに、時代の流れからお弁当やデリバリーが増えている今。次の課題は「冷めても美味しい唐揚げ」を届けること。そして、健康にも気を遣った「減塩」にも取り組んでいます。より多くのお客様に"ジョイフルらしい塩唐揚げ"を届けるために。挑戦はまだまだ終わりません。